【FF16】DLCまでプレイした正直な感想と評価(ネタバレ有)

2024年9月2日

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先日FF16を今更ながらにプレイしトロコンまで達成して、トロコン獲得までの流れや難易度を記事にいたしました。

今回はそれに続いて、FF16をプレイしてみての感想正直に書いていきたいと思います。一部批判等もございますが、筆者はFFシリーズが大好きですし、現在進行形でプレイしているFF14のプレイ時間は2000時間近く行く程なのでFFシリーズを貶める意図は一切ないことをご了承ください

また、記事の内容の性質上ネタバレを含みます。未プレイでネタバレを見たくないという方はブラウザバック推奨です。

評価

駄作ではないが良作でもない。点数をつけるなら60点

結論先行で、一言でまとめるなら凡作。ゲームとして完成されているが、良い点悪い点もある。だから、60点といった感じです。詳細な評価や感想が知りたいのではく、簡潔な評価を知りたいという方は参考にしてください。

良い点

ここからは筆者がプレイしていて良かったと感じたものを挙げていきます。

①ストーリー

正直ストーリーに関しては賛否両論というのが世間の評価だと思いますが個人的にはGoodでした。ただし、めちゃくちゃストーリーが良かったかと言われるとそうではないですね。普通かちょい良いかなという感じ。だからGoodという評価です。FF16はストーリーに重きを置いているゲームなので、ここを面白いと感じれるがどうかで評価は大きく変わってくると思います。今までのFFシリーズと異なりダークファンタジー。暗めでシリアスな内容になると発売前から言われてはいましたが、実際ずぅ~と暗めな感じです。ただめっちゃシリアスってわけでもなく、世界観全体は救いようのない内容のサブクエとかあったりで重ためですが、主人公クライブ周辺の人物はいいやつしかいないので割と明るい印象です。

FF16のストーリーというか雰囲気を他のゲームで例えるならプレイグテイル‐イノセンス‐っていう黒死病をテーマにしたゲームがあるんですが、それに近い感じだなと思いました。(こっちはもっと暗くて重いストーリー)

ストーリーの内容について話していくと、平穏な幼少期の生活から一転して、“ベアラー"という奴隷の身分に落とされてしまった主人公クライブが、ある日雷のドミナントであるシドと出会うことで転機が訪れます。シドに協力し、弟の仇である炎のドミナントを追う中で、物語の舞台であるヴァリスゼアと自身の秘密を知り、神であるラスボスを倒すのが目的となっていくのがざっくりとしたストーリーの流れ。

メインストーリーをプレイしていると結構な頻度でムービーが入りますが、展開が大きく変わることが多いのとムービーのクオリティが高いのも相まってかなり引き込まれました。正直ストーリーの内容自体は面白かったです。ダークファンタジーでありながらFFらしさがしっかりある感じです。個人的に残念だったのは、ラスボスが初登場時は神々しさが半端なかったんですが最後は小物感漂うやつになってしまった点ですね。

エンディングに関しても賛否両論になっていますが、クライブとジョシュアの生死不明にしたのは個人的にアリ。今までのサブクエの内容と、石化する描写、ストーリー序盤からあえて目に入るように描かれていた赤い星の消滅などを入れることで間接的に死を演出していますが、あえて直接描写しないことで、もしかしたら・・・と、頑張った二人が平穏な生活を送っている世界も想像でき、救いがあるようになっているのは賛成です。

個人的には二人死亡でハルポクラテスが執筆したとなんとなく思ってる

②キャラクター

キャラクターはさすがFINAL FANTASYです。シリーズ通してキャラクターに対して不満を抱いたことはないというか、ここは絶対外してこないのがFFシリーズのスゴイ所だなと思います。

主人公クライブは本当にただただ良い奴だったなというのがストーリーを通しての印象です。どれだけ辛い思いをしても、優しさを忘れず世界を救うことに必死で、でもその情熱に嫌な暑苦しさとかそういったのがあるわけではなく、しっかり常識が伴っているのでいい主人公でした。

特にお気に入りのキャラはクライブの弟のジョシュアです。整った顔立ちで、フェニックスのドミナントであるため非常に幻想的な雰囲気を醸し出してます。そして身を賭して兄を守るただのいい奴。うまく表現できませんがこれぞFFシリーズのキャラクターって感じ。私はFFシリーズの中ではFF零式が大好きなので、パッケージキャラのエースとなんとなく似てるのがお気に入りの理由かも。

イケメンウルフカットのクズ男スタイル(ド偏見)でありながら優男のジョシュア

と、まぁ登場キャラクターは結構多くてキリがなくなるのでここまでにしておきます(笑)。他にもヒロインのジルや雷のドミナントのシド、悪役のフーゴなどなど印象的なキャラクターが多かったです。

③ムービー・グラフィック

先ほどのキャラクターに続きここも絶対に外してこないのがFINAL FANTASY。PVとかシリーズ通して抜群のクオリティですしここはわざわざ言うまでもないとは思いますが、あえて挙げるなら魔法と召喚獣のクオリティがめちゃくちゃ高い。綺麗で美麗。やっぱり魔法はこれくらい美しく神秘的であってほしい。そのため、ムービーのカットシーン多めですが見てられますね。後は、アビリティのグラも綺麗なのでアビリティ一つひとつが使ってて迫力がありました。

オーディンの斬鉄剣は火力も演出もよし

④BGM

キャラクター、ムービー・グラフィックに続いてここも絶対に外さないのがファイナルファンタジーです(笑)個人的にFFの戦闘BGMはどの作品でも秀逸というか耳に残るようによく出来てると思っています。特に酷評されていて、私自身も微妙だったと思っているFF13ですら、戦闘BGMを聞くと未だにテンション上がるくらいなので、FFの戦闘BGMは抜群の安定感がありますね。つまりはFF16も戦闘BGMは素晴らしく、戦闘時の緊張感をうまく表現していてかつ、印象に残るBGMでした。他にもエリアBGMは、各エリアにあった雰囲気をしっかり醸し出せていて聞き心地がよかったですし、ボスBGMは各ボスのイメージがしっかり反映されていて合ってるな~という印象でした。

⑤召喚獣バトル

FF16最大のウリと言っても過言ではないのが召喚獣バトル。召喚獣同士のバトルはスケール、迫力共に一級品で私としてはほぼほぼ文句なしの出来でした。美麗なグラフィックを維持しつつ、迫力のあるバトルをかつてないスケール感で繰り広げる召喚獣同士の戦いは圧巻の一言です。この召喚獣バトルのPCでの最適化がキツ過ぎて時間がかかるため、PC版が発売できないって発売直後のインタビュー記事かなにかで発言してるのを見た記憶があるので、それ位ここでのグラフィックや演出に力を入れているんだと思います。唯一残念だったのは召喚獣バトルの回数が少なかった点ですね。

イフリートの背中めっちゃ綺麗じゃね?

⑥DLC

DLCは2つありますがどちらとも本編より圧倒的によかったと思います。

DLC1、Echoes of the Fallenはゲーム内で幾度も登場した<<空の文明>>。その<<空の文明>>の遺跡の一つである<<賢者の塔>>が舞台のDLCです。内容自体は<<賢者の塔>>というダンジョン一つを攻略するのみという1,210円という価格設定の割にはだいぶコンパクトな内容となっています。

DLC1の良さは2つ。一つ目は舞台である<<賢者の塔>>の荘厳さ。マジでめちゃくちゃ綺麗です。画像で見るより実機で見た時の方が綺麗だったのでぜひやってほしい。いわゆるバロック彫刻ってやつだと思うんですが細部までよく作りこまれていて圧巻でした。なんで本編に似たような建築物登場させなかったんだってレベルでよくできてます。塔に射す陽光がいい感じでかなり神秘的な雰囲気になります。

本編でここまで感動した建築物は存在しない

良い点2つ目は敵です。悪い点で後述しますが、本編の敵はなんかタフなんですが、DLC中の敵はHPが低く設定されているのか、2週目で敵のレベルが100前後の割に結構サクサク進んでいきます。ただその分敵の強さも高めになっていて中ボス、雑魚敵含めていい緊張感がありました。アクションゲーとして丁度良いバランスに設計されていた印象です。

何よりもよかったのがボスのオメガ。FFシリーズ常連のボスがDLCでようやく顔を見せてくれました。そしてこいつがマジでめちゃくちゃ強い。間違いなく今作最強の敵です。本編がラスボスのみで裏ボス的存在がいなかったのでオメガその役割を担っているといった感じだと予想。正直DLCじゃなくて本編で実装して欲しかったですが、演出、BGM、難易度全てが文句無しだったのでここは目を瞑ります。ぜひ実際にプレイしてみて欲しいです。

正直強すぎて絶望感ハンパなかった…

DLC2、The Rising Tideは本編中でほんとちょびっとだけ存在が仄めかされていたリヴァイアサンがテーマのDLCです。DLC1とは打って変わってダンジョン+専用の町(集落)とフィールドが用意されています。その分値段も倍(2,420円)ですが。

DLC2はまず何よりフィールドが本当に綺麗。本編が砂漠とか黒の一帯とか森林とかで、なんかずっと暗いので色彩豊かな風景があまりなかったのですが、DLC2では色彩豊かな大自然がPS5の性能をフルで発揮して描写されているので、これまた圧巻です。やっぱ、自然の描写が素晴らしいゲームはプレイしていてなんか凄そうなゲームをプレイしている気分になるので結構大事だと思うんですよね。はい。

DLC1に続いてこっちも本編にあって欲しかった…

後はリヴァイアサンのフィートが優秀な点がDLC2は良かった点です。本編のどの召喚獣の能力よりも個人的に使いやすかったですし、ウィルゲージが全然減らないストレスが軽減されるのでそういった面でもDLC2は購入した方がいいと思います(笑)

悪い点

ここからは筆者がプレイしていて悪かったと感じたものを挙げていきます。こっからが本番です。

①戦闘面

FF16が評価を落としているおそらく最大の要因戦闘面においてストレスとなる要素が多すぎます。ストーリーに重きを置いてるとは言ってもアクションゲーですからねこのゲーム。

1つ目は敵の硬さ。FF7リメイクでも思いましたが、敵がタフ。ボスだけならまだしも道中の雑魚敵も全然HPが減ってくれません。特にダンジョンでは、ボスに辿りつくまでにかなりの数の雑魚と強制で戦闘させられる上で、敵が硬い。そして、ただ倒し続けるだけなので普通に飽きるし、ストレス溜まります。雑魚敵でストレス溜まるって結構致命的だと思うんですよね。どんなゲームでも戦闘の9割は雑魚敵が相手なわけですし。

2つ目は戦闘の冗長っぷり。1つめの理由と被るかもしれませんが、敵が固いので戦闘時間が必然的に伸びます。それでいて、なんか見覚えのある敵ばっか登場するので戦闘に新鮮味がありません。しかも、雑魚敵はいいとして、中ボスもボスも第2形態的なのが全然ないんですよね。ゲージを削るのに最初から最後までほぼ同じことをさせられるのでだんだん作業になってきます。

3つ目はワープする敵。ワープする能力を持っていることに対して文句はありませんが、問題なのはワープ前の動作。ほぼほぼ予備動作なしでワープしてきます。しかもこれをしてくる敵が結構いるんですよね。これの何が問題かというと、通常攻撃の攻撃力がホントにカス過ぎるので、アビリティをどれだけ当てられるかが戦闘時間短縮のカギなのですが、この予備動作なしのワープをされることでアビリティが不発になる事例が多発します。これがマジで超イライラします。ほんとにこれだけはどうにかして欲しかった。

ワープする敵の代表例。くたばれ。

②周回要素、やりこみ要素

まずは周回要素から。2週目(FFチャレンジモード)をプレイしている時に思ったことですが、正直言ってやってることは1週目とほぼ同じ1週目との違いは最初から召喚獣のアビリティを使えることくらいですが、これに関しては前述したように敵がとにかく硬いので、最初からアビリティが使えた所でバトルの時間が劇的に減るとか、バトルがめっちゃ楽になるとかそういったのはないです。これはFFチャレンジモードだったからギリしょうがないとしても、1週目のこの時点ではまだいけなかったけど2週目のこの段階でこの召喚獣のスキルがあるから入れるエリアがあるとか、序盤のボスには実は終盤で手に入る召喚獣のこのスキルが超効果的とか、こういった周回するメリットがある要素が欲しかったです。トロフィー目的以外で周回するにはゲーム性がなさすぎる印象。

また、ストーリーも一本道のためストーリーが分岐することもなく、1週目と同じものをひたすら見せられ続けます。わざわざ2回見るほど深いストーリーってわけでもないので正直苦痛です。私は全スキップしました。

更に言えば、2週目(FFチャレンジモード)では装備の強化(進化)が目玉の要素として開放されますが、これも2週目で手に入る素材が名前に+がついただけで、強化版の装備を更新するタイミングは1週目と同じになるので真新しさがなかったですね。1週目と同じように敵も強くなっていくので、装備の更新も同じようにやってるだけという感じ。

以上のことから、2週目と言いつつも1週目とほぼ同じことをやらされてる感が否めません。

次にやりこみ要素。サブクエやリスキーモブ討伐などをある程度終えると最強武器のアルテマウェポンが手に入るようになっていますが、最強武器を入手したところで裏ボスとかいないので倒す敵がいません。ラスボスも対して強くないし本編中ではバルナバス王の方がどう考えても強いと思うので、わざわざ最強武器をつくったところでなにをするの?となります。

開発者的にはもしかしたらこいつが裏ボスなのかも…?

ダンジョンやフィールドにも問題ありです。通常プレイでは絶対に行かない場所とかがほぼ存在しないので探索する楽しさが全くありません。そしてそんな場所に行ってもあるのは石塔の試練。一応やりこみ要素ではあると思うんですが、これが全然面白くないのでトロフィー目的以外だったらわざわざやる必要がないと思います。また、宝箱がいろんな場所に設置されてはいますが、基本的に普通の素材か換金アイテムか無くても困らないアクセサリーしか入ってないのでわざわざ時間をかけて探す程でもないのが残念過ぎます。

最後に素材のドロップシステム。敵を倒すと装備作成・強化用の素材をドロップするのですが、これもなんだかなぁという印象。レアドロップの素材とかがあるわけではないし、素材は飽和状態になるのでドロップアイテムを気にすることがないです。ドロップシステムを作るならやっぱりレアドロップアイテムとかは用意して欲しかったと個人的に思います。

③チョコボ(移動)

クライブの移動の足となってくれるチョコボですが、なんかめっちゃ不便。チョコボを呼び出すとゆっくりと現れてきて、チョコボに近づいて騎乗ボタンを押すと、騎乗の度に2秒弱の騎乗モーションが入ります。この一連の流れが死ぬほどテンポが悪い。このテンポの悪さはプレイした人にしかわからないと思います。また、移動中に方向転換しようとすると、リアリティを求めた結果なのか、かなり大回りに方向転換します。操作性も悪いです。

これらを一言でまとめるとなんかめっちゃ不便。どうしてこうなってしまったのか。

どうしてあんなに不便だったんですか!!

④ハルポクラテス

おそらくこれは私だけかもしれませんが、ハルポクラテスという存在がこのゲームを面白くなくさせている要因の一つだと考えています。ハルポクラテスのキャラクター性に問題があるのではなく、ゲーム内での立ち位置に問題があると思います。

ハルポクラテスは古い文献を漁っている学者で物知りというキャラクター設定で、ストーリーやサブクエ中では、とりあえずなんか情報を得ようと思ったらクライブがハルポクラテスに聞いてみるんですよね。そしたらハルポクラテスが古い文献で読んだ中にこういったのがあって~といって情報を提供してくれて、そこから話が展開しだす流れが何回もあります。

これってどう考えても、文献にあったで済ませるんじゃなくて、あるダンジョンを探索してみた結果こんな秘密を知れたとかにした方がストーリーとかサブクエに深みが出ると思いません?特にトルガルの秘密をハルポクラテスが文献を読んで得た知識を教えるだけで済ませてしまうのすっごいもったいないなと思いました。ハルポクラテスだけで済ませるんじゃなくてもっとゲーム内の要素を駆使して話を掘り下げてほしかったです。

何ニヤニヤしてんだお前ェェ!!

総評

ここまでだいぶ長くなりましたがまとめに入ります。

BGMやグラフィック、キャラクターなどは素晴らしい出来でしたが、ゲームとして一番肝心なゲーム性が単調で、ストレス要素が多すぎるが故に大きく評価を落としてしまった、非常にもったいないゲームでした。ゲーム性のなさが目立ちますが、良い点も多いせいで一応ゲームとして(遊べるくらいには)完成されているため、平凡なゲームになってしまったという印象です。

また、プロデューサーがFF14で有名な吉田Pで、良くも悪くもFF14に似ていましたが、MMORPGとアクションRPGの面白さは別のところにあるんだというのを実感させられましたね。

かなり酷評しましたが、FFシリーズは大好きなので次回作に期待ですね。

未プレイの方は全然やってみてもよいと思います。私とは全く異なる感想を抱くこともあると思うので!

以上になります。最後までお付き合いいただきありがとうございました。